top of page
柑鉄製作所
T-DATCとは。
───────
T-DATCとは、2015年1月~9月にかけて東武東上線に
導入された保安装置のことです。
線路上の地上子から送信された情報と、
レールに流れているATC信号情報等を元に、
減速パターンを作成し、より細かい制御が可能になっています。
更新以前は、TSP(東武型ATS)という、
信号現示/勾配などの情報を地上子から送信し、
地上子から送られた情報に応じて車両側でパターンを
作成するものが使われていました。
(ATS-Pに似ている。)
ATS動作中のイメージ図
【ATS専用車】
【ATC対応車】
2022年現在では、
・東上線(小川町~寄居)
・越生線全線
・伊勢崎/スカイツリーライン全線
などの路線で見ることができます。(ATS)
基本動作
────
東京メトロなどで採用されている新CS-ATCと、似ているものの、
▼は現示表示/先行区間の制限速度の予告表示をするのみで、
照査速度は、赤針で示されます。
(赤針は通常時(P発生以外)、▼+2km/hで表示)
赤針が示した速度を超過すると、
常用最大ブレーキがかかります。
(減速パターン動作時のみ、”常用最大 ー B4”)
[さらに寛解(B2)もある?]
<通常動作時のイメージ図>
また、速度針が赤針に接近(5km/h以以内)の場合は、速度計左側
パターン接近が点灯+「ピーッピーッ」という警告音が鳴動します。
進行信号現示時は●が(右側点灯)、
停止現示時(ORP動作時も)は●(左側点灯)
を表示します。
制限速度パターン
────────
曲線や分岐器などに対する制限速度にある程度接近した場合、
地上子や線路から送られてきた情報をもとに、
減速パターンを車上側で演算します。
作成された減速パターンに沿って赤針が(▼まで)動きます。
▼で表示されているパターン速度よりも次の
パターン照査速度(次閉塞)が現在の列車速度よりも低い場合には、
Pが表示されるようです。
ときわ台出発直後
制限85
制限85
パターン発生(P点灯)
制限35(分岐)予告
赤針動作開始
パターン降下・発生終了
赤針照査5km/h以内のためパターン接近が点灯
ブレーキ動作
──────
ATCによるブレーキ動作時のブレーキ段数の表示は、50070系や9000系列(トプナン除く)などの
地下鉄直通対応車で見ることができます。
今回撮影した車両は50070系です。
区間はときわ台→上板橋です。
※非常に画像の質が荒いです
減速パターン動作時、速度針が赤針に重なる・超過した場合はB7、
(←左の画像)
赤針に抵触し、常用最大動作
保安常用が点灯中
パターン動作範囲内
ギリギリ赤針に当たりそうな速度の場合はB4
(←左の画像)
ブレーキ動作
──────
新CS-ATCでは、ORPに抵触してしまった場合、
即座に非常ブレーキが動作する仕様でしたが、T-DATCでは
抵触したとしても常用ブレーキが動作するのみなのに加え、
先行列車に対するORPなどでは、85km/hからもパターンを
動作させることができるようになっている様です。
例:(中板橋下副=35km/h ORP)
(上板橋下副=45km/h ORP)
(池袋全番線=60km/h ORP)
(東武練馬下り<先行>=85km/h ORP)
ORP動作時は新CS-ATC同様、Pが点灯し、
赤針が動作します。
【上板橋(下り)35km/h ORP】
ORPパターン発生
【中板橋(上り)45km/h ORP】
ORPパターン発生
ORPパターン降下中
照査速度を地上子の情報受信で修正
【池袋(2番線進入)60km/h ORP】
【先行ORP 85km/h(東武練馬)】
制限70予告P
制限80予告P
制限60予告P
600m開通表示
85km/hからのORP動作
元の現示に回復。
一瞬だけ消えるATC現示
60km/hからのORP動作
TASC制御開始
T-DATCには、JRのD-ATCの開通表示機能に
似たような機能が搭載されています。
速度計等の左側に設置されており、
前方200mごとの開通情報を表示することができます。
パターン接近
14
12
10
8
6
4
2
通常は8あたりまでしか表示されないことが多く、14までは、見通しが非常に悪い区間等で表示されるものと思われます。(推測)
前方の分岐器の開通情報(開通方向)が、
速度計の上部に表示されます。
表示されている時は矢印が点滅しています。
(撮影車は30000系ですが、どの車両でも共通で速度計の上部に表示されます)
⇦⇧⇨ (←のどれかが分岐地点前に表示)
【東武タイプ特発(通常)】
踏切付近に設置された障害物検知装置(障検)に、
(踏切動作中に)障害物が検知された際、ATCも連動
して、障検動作中の踏切付近の区間を進入禁止にする
機能があります。
急停車で有名な、
大山・東武練馬・成増・川越市 などで、
稀に見ることができます。
(朝ラッシュや、夕方の、両方向列車が来た後にまたすぐ列車が来るタイミングは確率が高いです。)
【東武タイプ特発(動作)】
特発番号は、東15号踏切のもの
(大山駅)
※写真は、下板橋(構内)駅進入時に撮影しました。
開通表示が消灯
(進入禁止区間に進入中のため)
▼と赤針が0km/hを現示
ATC常用・非常が点灯
現示復旧後も非常は解除されない
このページ作り終わったのが夜中の2時とかなので、
おかしい部分があったらすいません...(m_ _m)
よく利用している駅・区間が、池袋~成増までの中で、
帰りや行きの電車でかなりのデータが取れたので、
この記事?を作ってみましたw
一部自分の考察等が入っていたりするので、書いてあること
全てを信じ込まないようにしてください...。
あ、ちなみにここのページ(T-DATC編)に載せてる写真・図など
は、全て自分が撮影してきたもの・描いたものを使っています。
素材集めのためにかかった期間は、だいたい2週間ちょいくらい
だったと思います。
おまけ:大山EB-RTA
某氏が大山駅の直前横断・急停車状況を調査する動画
をアップされていて、自分も気になり調査に行ったやつを記録として残しておくコーナーです(?)
私が行ったときは、降車して調査しに行ってから約5分で
特発が動作し、電車が止まりました()
※肖像権保護のため、顔部分などは消してあります。
①
池袋方向から電車が来た
直後に踏切が動作しています。
②
渡りきることができず、
障検の検知範囲に取り残されて
しまっています。
③
安全確認のため、列車が
踏切手前で一時停止しています
④
運転再開。
約3分の遅れが発生しました。
①
遅延の影響で、列車間隔が
狭くなり、遮断時間が
長くなってしまいました。
そのため、人が密集しています
②
恐らく自転車後部が障検に
検知されてしまっています
(遮断機が上げられているのも
理由かも...)
③
再び安全確認。
切り抜いてる部分は、
既に運転再開している状況。
④
通常運転復帰中。
遅れは約5分に。
①
ちょい時間が経ち、そろそろ
終わりにしようと思ったとこ
ろで、またもや渡りきること
ができず、障検が動作
しました。
②
東17号踏切付近で
非常停止している、
東武30000系(34404F)
③
いつも通り、安全確認を
した後、電笛を2回軽く鳴ら
して発車していきました。
大山駅(東15号踏切)では、直前横断は少ないものの、
渡りきれずに踏切内に取り残されるということが非常に
多い場所です。
結論としては、余裕を持って渡るのが一番ですが、
遮断時間が長く、人が密集しやすかったり、歩道橋が
とても使いずらい場所にあるなどの条件が重なっている
せいか、朝ラッシュ・夕方(16:00~18:00くらい?)を中心に電車の急停車率が高いのが現状です。
将来的にこの付近は高架化する計画が今年(2020年)8月に
決定されたので、恐らく急停車率・人身事故率は減ると思いますが、まだ着工もしていない状態なので、
しばらくはこの状態が続くと思われます...。
bottom of page