top of page
柑鉄製作所
古くから、良質な石灰が取れる地として、また、
映画「犬鳴村」のロケ地として有名となった場所、吹上峠。
この吹上峠には、合計3つの隧道群が存在する、
珍しい場所となっています。
[隧道とは]
トンネルの旧称
なかでも初代の隧道、"旧旧吹上隧道"は、明治37年(1904年)に
開通しており、非常に歴史的にも価値のある隧道となっています。
(現在は厳重に管理されており、立ち入ることはできません。)
【新吹上トンネル】
開通年:1993年
新吹上トンネルは、隧道群の中でも一番新しいトンネルで、
自動車・歩行者が通行可能です。
トンネル内は排気ガスが充満していて換気が悪いため、歩いて通行することはおすすめしません。
【旧吹上隧道】
開通年:1953年
旧吹上隧道は、隧道群で2番目に新しい隧道で、
現在は歩行者のみ通行が可能です。
トンネル内は老朽化の影響で水が漏れ出ており、
非常に冷えています。
こちらの写真は、(おそらく)夏の期間にだけ見られる隧道の姿です。
隧道内部と外部との温度差の影響で霧が出ています。
ちなみにこの霧、最初に訪れたときは全く出ていなかったのですが
1時間ほど滞在した後、帰ろうとした際に急に現れました。
まるで、「帰らないで」と隧道が言っているみたいだなぁと
思いましたね(笑)
旧吹上隧道の北西側です。
現役だった頃の面影を残しつつも、多くは自然に還っており、
非常に神秘的な状態になっています。
これぞ、The 廃道感が出ていて、非常に良い場所だと思います。
特に、ところどころに残されたガードレールや標識がいい味を
出しています。
こちらは、吹上隧道周辺で見られる野生動物です。(多分シカ?)
廃道を歩いていると横の山から突然現れます。
帰ろうと坂下バス停に向けて歩いているときに遭遇したのですが、
最初なにか凶暴な動物がいると勘違いしてかなり望遠で写真を
撮った直後に逃げ帰って黒沢バス停まで歩きました(笑)
旧隧道の方に戻ってきました。こちらは南東側です。
写真では分かりにくいですが、若干内部が坂になっています。
同じく南東側です。もう少し離れて写真を撮りました。
手前の電柱が木製だったらもっと雰囲気が出るのになぁと
思ったり...(笑)
【旧旧吹上隧道】
開通年:1904年
閉鎖年:2009年
この旧旧吹上隧道は、隧道群の中で、一番最初に作られた隧道で、
東京都内で初めて開通した隧道でもあります。
2009年頃までは内部に入ることができていました。
内部はレンガ造りで、水漏れがすごかったようです。
できるなら、2009年にタイムスリップして、
中に入ってみたかったな...()
こちら、旧旧吹上隧道に至る道の入口です。
「車両の通り抜けはできません。折り返してください。」
という看板の近くにあります。
これも行ったのが夏で、「えー、絶対虫いるやーん」と思って
入ってみたところ、驚くくらい虫がいませんでした。
逆に気持ち悪いような...
道中の写真です。
倒木がひどい上、旧隧道横まで来ると、落石防止柵用のワイヤーが
罠のように設置されているので、なかなか歩くのに苦労します。
例にならってこちらも夏に撮影。
水源林的な木が多いせいか湿気がとてもすごく、吐きそうに
なります。(旧旧は)夏行くのは本当におすすめしません。
【おわりに】
吹上隧道とその周辺の魅力はもっとたくさんあるのですが、
紹介しきれないほどあるため、今回はここで吹上隧道特集を
おわりにしたいと思います。
旧吹上および旧成木街道は紹介した通り、
かなり自然に囲まれているため、虫や野生動物が多いので、
訪問の際はご注意ください。
また旧旧吹上訪問に関して、足元が本当に悪くなっている
のと、夏季は湿気がすごいので、怪我等しないようお気をつけを。
もうひとつ、途中に書けていなかったのですが、旧旧隧道の
南東側入り口(黒沢側)は、現在私有地となっており、
完全に入ることができないようになっているので、くれぐれも
訪問の際、立ち入らないように注意してください。
実は約3年前にも旧隧道、旧旧隧道を訪れたのですが、やはり
変わらずこの程よく自然に還った感じ・雰囲気がたまらなかった
ですね。
そして、隧道内に入ったときの冷気、年季の入ったあの見た目も
良かったポイントの一つだと思います。
結論、隧道・廃道って最高。
最後まで見ていただき、ありがとうございました!
bottom of page